ワインバー アメ

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○ログ

2011.12.24
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皆さま、いかがお過ごしでしょうか?

先日、私用で高田馬場に出かけた際に立ち寄った書店でのこと。

それは日曜日の午前中というシチュエーションににつかわしくない光景。というのも、割りとオープンな配置ではあるのですが、アダルトコーナーの一角ばかりが立ち読み客で込み合い、その奥のコミックコーナーに行く間に目に飛び込んでくる彼らの広げたグラビアの破廉恥なことといったらこの上ない。

日曜日の午前中にそれを熟読しているんですね。
しかもその書店、配置の奇抜さはそれだけにおさまらず、実用書のコーナーの隣が読み物系のアダルトコーナーで、リクルートスーツ姿の若い女子が将来に役立つ本を探す隣で、読み物系を感情移入した感じの半笑い顔でぶつぶつ言いながら読み耽る初老の男性がいたりします。

で、その若い女子も一種奇怪な空気を察し、いたたまれないといった表情で咳払いとかしてるんですが、それをまた彼らがちらちら見て喜んでいる・・・かのように僕には映るんですね。

そんな中で飲みたくなったワインが、トスカーナ州カステッリーナ「ジェオス 06」。

このワインはシラー100%で造られた非常に芳香豊かな赤ワインです。

グラスに注ぐとすぐにスパイシーな香りが立ち上がってきます。

少し離れたところでも充分にそれを感知できるほどです。

口にせずともその香りと液体の緋色だけでグングンと興奮してきます。
次第にリーデルグラスの曲線美に高揚感を覚え、飲む飲まないの手前で密やかな想像に耽ります。

肉欲にまみれたただのだらしのない液体となり、美しさをたたえた器に流れ込みネロネロになりたい。なにもかもをネロンネロンにしたい。

それが世間の休日の日中であるならば、それもまたいい。

相手が羞恥し、拒むならそれもまたいい。

しつこく想像を続けテレパシーで届けてやりたい。

衣服のどんな隙間からでも入り込み、素肌を汚す液体になりたい。鳥肌たったその感触の上をじっくりと這い回りたい。生温い体温を共有したい。ワタシハソウイウモノニナリタイ。

と彼らの意思が伝わってくるかのようでした。

高田馬場の書店とカステッリーナ「ジェオス」。相容れない2つの芳香が、アブノーマルな想像を掻き立てます。

どちらのニオイにも非日常な世界が拡がり、深く酔います。

ちなみに高田馬場の書店は駅スグです。近く再訪問してみたいと思います。

節電の関係か店内の暗度が陰湿で◎でした。

結局、目的の本は在庫してませんでした。

メリークリスマス。


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